はじめての軽井沢「軽井沢の自然とアートを楽しむコース」

軽井沢の自然とアートを楽しむコース

軽井沢駅と中軽井沢駅の2駅が使えて便利な『南軽井沢』エリアをご紹介します。軽井沢の植物や起伏を活かした美術館、軽井沢ゆかりの建物や文化芸術サロンや軽井沢に生息する植物も共存する庭園など、軽井沢ならではの自然やアートを楽しみましょう!

コース順序

①軽井沢千住博美術館②軽井沢タリアセン③軽井沢レイクガーデン

➀世界で活躍する千住博作品を森の中を散策するように鑑賞

世界で活躍する千住博作品を森の中を散策するように鑑賞

はじめて軽井沢を訪れるならば、軽井沢の自然を独自の手法で取り入れた美術館がおすすめです。『軽井沢千住博美術館』は、軽井沢の土地の傾斜をそのまま美術館の床の傾斜に用い、色とりどりの植物と絵画が一体となって鑑賞できるよう設計された美術館です。海外からもたくさんの方々が訪れています。

『軽井沢千住博美術館』には、日本画家・千住博(せんじゅひろし)氏の作品が展示され、設計は西沢立衛(にしざわりゅうえ)氏が手がけています。館内にはその土地が持つ自然の傾斜が活かされ、大規模なカラーリーフガーデンを持つ、魅力的な美術館です。

もともと軽井沢は、昔から自然と文化が調和した街づくりを目指しており、この美術館でも軽井沢の自然とそれを受けたアートと建築による空間作りをして、広く多くの方に鑑賞してほしいと願いをこめた美術館です。 千住氏は、ヴェネチア・ビエンナーレ絵画部門で東洋人として初の名誉賞を受賞し、現在日本芸術院会員として、世界で最も注目されている作家です。また建築家の西沢氏は、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞や妹島和世(せじまかずよ)氏とのユニットSANAAにてプリツカー賞を受賞し、多くの建築学生やこれからを目指す建築家にとっては憧れの建築家として有名です。

軽井沢千住博美術館内➀
軽井沢千住博美術館内②

おすすめPOINT!

千住氏は「明るくて開放的で、いらした方々がまるでリビングのようにくつろげる美術館にしたい」、「芸術とは、芸術を通じて、人と人が仲良くなること」と語っています。展示されたモチーフとなる滝の絵は、時間が無限に動いているような、その一方で、永遠に止まっているような2つの不思議な感覚をもたらします。

地形に合わせてゆるやかに傾斜していく、ランドスケープのような一室空間でできた館内を歩いてみました。床面は想像よりも角度があり、ゆるやかながらも起伏が残り、軽井沢の道を探索している不思議な感覚に包まれます。

軽井沢千住博美術館内②
軽井沢千住博美術館外

絵を取り巻くように配置された長いベンチに座って鑑賞すると、慣れ親しんだリビングにいるような感覚が味わえます。また、地下室で上映される「ザ・フォール・ルーム」の動画と絵画の融合も必見です。 その他、ギャラリーやミュージアムショップ、軽井沢の老舗ベーカリー「ブランジェ浅野屋」のパンやカフェ、さらにはカラーリーフガーデンを通じて、軽井沢の豊かな自然の中で作品と建築が一体となる空間が体験できます。

さらに詳しく!

美術館のスタッフに、訪れる方々がどのように過ごされているかお聞きすると、「当館に順路はございませんので、自由に森を散策されるように館内をご覧になり、まさに自然の中で偶然、至福の日本画に出会った…、そんな体験をされています」とのことでした。

また、「軽井沢には、素敵なホテルがたくさんございます。どこからもお立ち寄りやすい当館で、まずは軽井沢の自然と美を体験していただき、皆様の大切な一日をぜひ彩っていただけましたら幸いです」とおっしゃられていました。 はじめて軽井沢を訪問される方には、軽井沢の土地を活かして自然と共に鑑賞する『軽井沢千住博美術館』がぴったりです。是非、軽井沢でしか味わえない体験を通じて、豊かな時間を過ごされてみてはいかがでしょうか?

軽井沢千住博美術館

軽井沢千住博美術館

住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉815
利用時間:9:30AM〜5:00PM(最終入館 4:30PM)
休館日:火曜定休(但し、祝日の場合・GW・7〜9月は開館)、冬期休館:12月26日〜2月末日
TEL: 0267-46-6565
URL:https://www.senju-museum.jp/
アクセス:軽井沢駅(JR北陸新幹線・しなの鉄道)から車で約10分、中軽井沢駅(しなの鉄道)から車で約5分
上信越自動車道、碓氷軽井沢I.Cから車で約 15分

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②軽井沢ゆかりの文化施設が集う自然豊かなタリアセン

軽井沢ゆかりの文化施設が集う自然豊かなタリアセン

『軽井沢タリアセン』には、歴史的建造物が数多く移築されています。はじめて軽井沢に訪れる際は、『軽井沢タリアセン』の美術館や企画イベントに参加して、軽井沢に受け継がれる文化や芸術を体感してみましょう。

『軽井沢タリアセン』は、雄大な浅間山を望む塩沢湖のほとりに、文学館や美術館、レクリエーション、レストラン、ショップなどが集まった総合リゾートです。1961年(昭和36年)、水田を天然スケートリンクに整備して塩沢湖としたのがはじまりです。四季の自然が織りなすさまざまな表情を楽しむことができる場所です。

『軽井沢タリアセン』には、軽井沢の歴史的遺産や芸術家の別荘が数多く移築されています。『軽井沢高原文庫』では、芥川龍之介や室生犀星、川端康成など軽井沢ゆかりの作家や詩人たちの原稿・書簡・著作を収蔵。また、旧軽井沢商店街にあった『明治四十四年館』を移築復元し、2階を『深沢紅子野の花美術館(※1)』として開館しています。(※1:国の登録有形文化財) また、レクリエーション施設として、パターゴルフ、ゴーカート、サイクルモノレールなど、お子さまたちが屋外で元気に遊べる公園があり、湖畔を望むレストランやカフェで食事もできます。

軽井沢タリアセンの風景➀
軽井沢タリアセンの風景②

おすすめPOINT!

『軽井沢タリアセン』に入ると、右手に大きな塩沢湖があらわれます。

湖畔には『旧朝吹山荘 睡鳩荘(すいきゅうそう)(※2)』がたたずみ、撮影のベストスポットになっています。(※2:第1回「軽井沢緑の景観」特別賞受賞、国の登録有形文化財)

『睡鳩荘』は、1931年(昭和6年)にW・M・ヴォーリズの設計により建てられ、フランス文学者の朝吹登水子が別荘として使っていた邸宅を移築しました。さまざまな文化イベントも開催されています。例えば「モンゴメリ生誕150周年「赤毛のアンと軽井沢」」では翻訳者の村岡花子さんの姪、村岡恵理さんによる講演や東洋英和女学院史料室の資料を展示しました。

鴨が仲良く泳ぐ塩沢湖を進むと、赤い邸宅が見えてきます。

ペイネ美術館
ペイネ美術館の銅像

フランスの画家レイモン・ペイネの原画や画材などを収蔵・展示する『ペイネ美術館(※3)』です。1986年(昭和61年)にペイネ夫妻立ち合いのもとに開館しました。建築家アントニン・レーモンドが1933年(昭和8年)に建てたアトリエ「軽井沢・夏の家」を移築したもので、軽井沢の貴重な文化遺産です。(※3:国の重要文化財) イングリッシュローズ・ガーデンの花々が咲き、湖畔を歩いているとまるで童話の世界に入り込んだようです。

さらに詳しく!

そもそも「タリアセン」とは、直訳するとイギリス南西部に位置する地域のウェールズ語で「輝ける額」という意味を持ち「知恵者」や芸術をつかさどる妖精「タリエシン」のことだといわれています。また、6世紀頃ウェールズの預言者として繁栄をもたらした伝説的吟遊詩人の名前だともいわれています。

軽井沢が誇る自然やレクリエーションが楽しめる『軽井沢タリアセン』は、総合ミュージアムであり、かつ、軽井沢の貴重な文化遺産が収蔵された場所としての価値があります。軽井沢ゆかりの偉人の功績を称え、文化を継承する文学サロンも運営されています。 はじめて軽井沢を訪れる方にとって、『軽井沢タリアセン』は、軽井沢の文化を知るためにぴったりの場所です。ぜひ、企画展のスケジュールを確認して、さまざまなイベントに参加されてみてはいかがでしょうか?

軽井沢タリアセン

軽井沢タリアセン

住所:長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉217
営業時間:9:00AM~5:00PM (12月・1月は10:00AM~4:00PM)
休園日:3月中旬~11月まで無休(各美術館で展示入替休館有り 冬期 休園・休館日有り 要問合せ)
※公式サイトの『軽井沢タリアセン』の「見る」ページを参照してください。
※遊戯施設の営業は季節や天候に左右されますのでご了承ください。
TEL:0267-46-6161(代)
URL:http://www.karuizawataliesin.com/
アクセス:軽井沢駅(JR北陸新幹線・しなの鉄道)から車で約10分、中軽井沢駅(しなの鉄道)から車で約10分
軽井沢町内循環バス約20~25分「風越公園」下車徒歩約5~10分
急行塩沢湖線バス約10~15分「塩沢湖」下車(運休日有り要確認
※西武観光バス軽井沢営業所 問い合わせTEL:0267-45-5045
上信越自動車道、碓氷軽井沢I.Cから車で約 15分

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③多くの花々に囲まれる贅沢な庭園、レイクガーデン

多くの花々に囲まれる贅沢な庭園、レイクガーデン

『軽井沢レイクガーデン』には、軽井沢に原生する植物や四季折々の花々が生育する、美しく豊かで幸せな時間が流れています。

豊かな水をたたえた湖を中心に、8つのエリアからなるナチュラルガーデンは、敷地面積1万坪(約33,000㎡)を誇る広大な場所にイングリッシュローズ、フレンチローズなど約400種類3,800株のバラをはじめ、季節の宿根草(※1)約300種類などが四季折々楽しめる庭園です。(※1:宿根草(しゅっこんそう):冬期や乾燥期などに地上部は枯れても地下部は生きており、再び発芽・開花する草。多年生植物)

敷地の99%が落葉樹のため、四季折々で庭園の姿が異なります。春はチューリップやムスカリ、6月中旬から7月上旬のローズシーズンはバラ、お盆休みの頃にバラの二番花が開花し、アサザなどの水辺の花も見頃です。また秋は秋バラと紅葉、アスターや秋明菊などが楽しめます。

水辺や小径に柵を設けず、ガーデンでありながら軽井沢の自然の中を歩いているような雰囲気を醸し出しています。いきいきと息づく色とりどりの花々や草木の輝きに包まれ、心癒されるひと時が過ごせます。 ショップやレストランやカフェがマナーハウス内などに併設され、植物の鉢植えやガーデニング小物も購入できます。

おすすめPOINT!

湖の小島には、ラビリンスローズガーデンが、その先の架け橋を渡るとフレグランスローズパスが小径に沿って設けられています。バラは素晴らしく、宿根草や水草など庭園も見ごたえある場所ばかりです。

植物に彩られた『軽井沢レイクガーデン』の入り口を抜けると、大きな湖が見えてきます。イングリッシュ・ローズガーデンから遠くの方のめがね橋を臨む景色は、まるでモネの睡蓮の池を思わせるような絵画の世界です。

軽井沢レイクガーデンの風景➀
軽井沢レイクガーデンの6月のバラ

手入れが行き届いたガーデンがある一方で、自然をそのまま活かしたイングリッシュガーデンも共存し、メリハリを活かしたガーデニングが楽しめます。明るい色のコルクが敷かれた道には整えられた垣根が続き、訪問者を細やかなおもてなしで迎えてくれます。

さらに詳しく!

ガーデナー歴12年のガーデナーさんにいつも心がけていることをお聞きすると、「自然と共存する草刈り」とのこと。「風に乗って飛んできた草花の種が芽吹いたら、雑草とせず、ガーデンの草花として育てます。軽井沢で育った方にとって『子どもの頃、見たことがある草花だな』と、小さい頃を思い出していただく機会になるかもしれません。軽井沢の原生植物も共存するナチュラルガーデンになれればと思っています」。

軽井沢レイクガーデンの風景②
軽井沢レイクガーデンの風景➂

「いらした皆さまは、ゆっくりと野鳥の声を聴きながら散策を楽しまれています。私たちは植物がいきいき暮らせるように手入れをしているのですが、『綺麗なガーデンですね』と喜んでいただけた時はとてもうれしいですね。人々が訪れると、植物たちが喜んでいる。不思議ですが長年植物と触れ合っているとそんなふうに感じます」と楽しそうにおっしゃっていました。 軽井沢の原生種も共存する『軽井沢レイクガーデン』は、はじめて軽井沢にいらっしゃる方にふさわしい庭園です。軽井沢の自然を感じながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか? ※記事の写真は2024年6月に撮影しています。

軽井沢レイクガーデン

軽井沢レイクガーデン

住所:長野県北佐久郡軽井沢町レイクニュータウン
開園時間:通常9:00AM~17:00PM(4月19日~11月4日)
休園日:開園期間中は無休
※毎週水曜日は16:00PM閉園。
※開花状況により期間が変動する場合がございます。
TEL:0267-48-1608
URL:https://www.karuizawa-lakegarden.jp/
アクセス:軽井沢駅(JR北陸新幹線・しなの鉄道)から軽井沢町内循環バス東・南廻り線(内回り)で約17分
上信越自動車道、碓氷軽井沢I.Cから約7km約 15分
※上記のは2024年の情報です。

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季節によって、さまざまな一面が見られるのも軽井沢の魅力です。
今回気に入った場所に再訪すると、また新たな発見があるかもしれません。