FIGURE 100
2016.06.07【Figure.16】
シェフこだわりの、珍しいヨーロッパ野菜に出会う!
オールデイダイニング「Oasis Garden」
6月某日、オールデイダイニング「Oasis Garden」の厨房を訪れると、そこには色とりどりの珍しい野菜やハーブに目を輝かせる、シェフの姿がありました。聞くと、メニュー開発用の野菜がファームから届いたばかりなのだという。
パスタや高温のグリル料理など、イタリアン中心の洋食がサーブされるこちらのレストラン。ならば付け合せとなる野菜にもこだわりたい、そう考えたシェフの目にとまったのが、希少価値の高いヨーロッパ野菜でした。ところがこのヨーロッパ野菜、輸入しようとすると時間がかかるため、鮮度の面で問題が。さらに日本で育てようにもうまく育たないという難点がありました。そんななか出会ったのが、「さいたまヨーロッパ野菜研究会」です。これまで栽培の難しかったヨーロッパ野菜を日本向けに品種改良し、日本の地ならではのやり方で勝負しようと情熱をそそぐ、若手生産者たちによるファーム。輸入ではなく国産で栽培されているため、鮮度も抜群! 「本場さながらの見た目と深い味をもち、香りや歯ごたえも申し分なし。」と、その品質にはシェフも太鼓判を押す。求めていたイタリアンの名脇役として、レストランの目玉となりそうな予感です。
試しにその力強い味に惚れ込んだという、これまたスーパーでは見たことがないほど肉厚なルーコラをいただいてみると、独特の苦味と野性味あふれる香りが口いっぱいに広がり、爽やかな後味が残りました。これほど味にパンチがあると火を通してもクセが損なわれないため、「生食のほかソテーにも使える」、と今までにない新たなメニューへの構想が膨らみます。
料理長いわく、「同じ料理をオーダーされた場合でも、付け合せの野菜を変えて提供したい。お客さま同士で食べ比べをして、新鮮このうえない野菜の美味しさや、ヨーロッパ野菜の見た目の新しさを楽しんでいただければ。」
新たな野菜のトレンドは、“空中庭園”と銘打つレストラン、「Oasis Garden」から始まるのかもしれません。