FIGURE 100
2016.06.10【Figure.18】
「イチローズ・モルト」を知っているか?
男たちの熱い物語に酔う、THE BAR「illumiid」 Vol.2
世界5大ウイスキーと称されるジャパニーズ・ウイスキー。中でも、「イチローズ・モルト」の人気は高く、シリーズによっては、わずか100〜200 本という希少性もあり、世界中に愛好家がいるといいます。THE BAR「illumiid」のバーテンダーも、そのうちのひとり。
出会ったのは、2006年だという。まさに肥土氏が「イチローズ・モルト」を片手に都内のバーを行脚していた時代です。ホテルでの打ち合わせで初めて手にしたバーテンダーは、アンバー色の美しい液体を一口含んだ瞬間、一目置かざるを得ないその美味しさと存在感に、一瞬でファンになったといいます。何より衝撃だったのは、それがジャパニーズ・ウイスキーだったということ。飲みやすさが良しとされていた他の日本製品とは、明らかに異なる路線がみてとれたのです。
「イチローズ・モルト」の持つ独特の個性、その秘密は、ここ秩父の厳しい自然環境にあるといいます。夏は高温で高湿、冬は氷点下にもなる寒暖の差がウイスキーの熟成を促す。また、ウイスキーを育むゆりかご、熟成樽にも特徴が。特に原木から買い付けるという日本古来の木材、ミズナラを使用した樽が醸す芳香は格別で、何ともオリエンタルなフレーバーになるという。気候と樽、この2つが織り成す個性が、世界中のウイスキー通をうならせている所以なのです。
「illumiid」オープンに向け、バーテンダーの頭に真っ先に浮かんだのが、この「イチローズ・モルト」でした。しかも、既存の製品ではなく、「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」だけの、ここにしかない1本をお客さまにお出ししたいと考えたのです。「最上の物を知る、本物志向のお客さまに満足していただくためには、これしかない!」 そんな思いを秘めて一路、肥土氏のもとへ。
さて、バーテンダーの思いは無事に成就したのか? ただでさえ貴重な「イチローズ・モルト」、そのホテル限定スペシャル・エディション。その結末は、ぜひオーセンティックな大人のバー、THE BAR「illumiid」でお確かめください。