FIGURE 100
2016.06.23【Figure.23】
神は細部に宿る!?ホテルデザイン界の寵児
ロックウェル・グループのインテリアデザインに注目!
「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」のインテリアデザインは、世界各国の革新的な建築プロジェクトを手がけてきたデザイン会社、ロックウェル・グループ・ヨーロッパが初めて手がける東京のホテルとなります。そこで注目の内装デザインのテーマをご紹介します。
ホテル全体のインテリアコンセプトは2つ。まずひとつ目は“Levitation(浮遊感)”。都心の眺望と内装が一体感を生むようにデザインされ、まるで美術館を訪れた時のような高揚感を味わっていただけます。ふたつ目は、“Framed Kaleidoscopic View(額縁で切り取った万華鏡のような景色)”。東京を一望できる一面のパノラマや、都心の空気を感じられる絶景を圧倒的なスケールのガラス窓が、額縁に入れられた絵画のように演出します。
レストランに目を向けると、35階にある和食レストラン「WASHOKU 蒼天 SOUTEN」は、デザイナー自身が日本料理の新鮮な食材からインスピレーションを受け、そのフレッシュさを表現する“アイス”をコンセプトにデザイン。
イタリアの工場で素材を吟味し、大理石を使った最上級の床板をオーダーメイドしています。またアイスキューブのようにデザインされたクリスタル調のランプも職人の手によって作られ、ひとつとして同じものはありません。他にも、見事なアカガシの大木を使用した一枚板のテーブル、思わず深呼吸したくなるような香りを放つヒノキのカウンター、ドイツ製の光沢感のあるシルクをアクリルで挟んだパーテーション、天井には美しい陰影を放つアンティコスタッコ塗装を採用するなど、そのこだわりは随所に反映されています。
最上階にある36階のレストラン「オールデイダイニング オアシスガーデン」は、“Nature in the Sky(空中に浮かぶ庭園)”がコンセプト。レストランの各所で、桜の樹皮をイメージしたアルミの鋳物が床から枝を伸ばし、天井を支えています。そんな空間に、グリーンアートや実際にハーブを育てているガーデンもあり、まさに自然豊かな空中庭園にいるかのようです。その他にも樹木をイメージして壁面にはエイジング加工が施され、床材にはスレートと呼ばれる大理石より柔らかく、風合いのある石を採用。やさしく包み込んでくれるような、気持ちのよい空間に仕上
がりました。素材の質を厳選した結果、洗練されたモダンなインテリアながら職人たちの温もりがきちんと感じられる、唯一無二のインテリアが完成したのです。
目で見て、肌で感じる。本物の素材にこだわり、細部にまで美学を浸透させたデザインには、五感を刺激する力があり、心で感じることができます。「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」に訪れたお客さまが肩の力を抜き、ホッと寛ぐことができる。最高のホスピタリティを実現するためには、ここまでこだわる必要があったのです。