FIGURE 100
2016.07.15【Figure.38】
「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」を手掛けた
ロックウェル・グループ・ヨーロッパのDesign Director、Eva Longoria氏、来日インタビュー
随所にデザインへの強いこだわりを感じさせる私たちのホテル。仕掛け人である、ロックウェル・グループ・ヨーロッパのDesign Director、Eva Longoria氏が、オープン前の最終チェックに来日したので、インタビューを試みました。
———全体のコンセプトを教えてください。
大きく分けて2つあります。「Levitation(浮揚感)」と「切り取った景色(フレーム)」。大都会、東京にある高層ビルという立地を生かし、非日常感とセレブリティな気分を味わえるホテルを目指しました。特にゲストルームからの眺望は素晴らしく、それこそが「切り取った景色(フレーム)」を最も表しているといえるでしょう。すべての部屋からは違った景色が望め、朝と夜、時間帯によって刻々と表情を変える東京のパノラマを楽しめるのです。また、「Levitation(浮揚感)」も繰り返し登場させているコンセプトで、例えば、カウンターや家具などを見ていただければ分かるのですが、床との接地面に反射する鏡面素材を使用し、まるで空中に浮いているような印象を与えるよう設計しています。この、「Levitation(浮揚感)」と「切り取った景色(フレーム)」の両方をデザインに取り入れることで、地上では味わえない、アトラクティブな空間を表現することに成功したのです。
———一番見て欲しいスペースは?
メインロビーですね。エレベーターでホテルのある36階へ降り立った瞬間、吹き抜けの広大な空間と、切り取られたような東京の大パノラマが目の前に飛び込んでくる、ここは、ロックウェル・グループ・ヨーロッパとして、何としても実現したかったポイントです。お客さまとホテルのファーストインプレッションの場所だからこそ、一度訪れたら忘れないような、印象的なエントランスにしたかった。また、日本人のグラスアーティストとコラボレーションした、壁面に流れ落ちる瀧のようなアートも必見です。この空間をより一層パワフルなものにするのに、重要な役割を果たしてくれました。
———今回のプロジェクトの感想は?
私たちとしても、日本のホテルの仕事を引き受けるのは初めてのこと。この素晴らしいプリンスホテルを、さらに魅力的に進化させるにはどうすべきなのか。
2011年からプロジェクトに携わり、2年以上の歳月をかけて分析し、導き出した答えが、間もなく皆さまの前にお目見えする「ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町」です。日本の皆さまだけでなく、海外のゲストも惹きつける、日本を代表するアトラクティブなホテルとなっていくことでしょう。今までのホテルライフとは違った経験を楽しみたい、そんな方にぜひ足を運んでいただきたく思います。