知床は2005年7月17日にユネスコの世界遺産に日本で三例目として登録されました。ヒグマ、オジロワシ、シマフクロウなどの国際的希少種が生息しており、そのため人の手の入っていない風景を多く楽しめます。 知床五湖、オシンコシンの滝などの雄大な自然は、ここでしか味わえない風景です。
自然環境の主な特徴
■所在地:斜里郡斜里町及び目梨郡羅臼町(知床半島の一部)
市面積:71,000ha(陸域48,500ha、海域22,500ha)
● | 知床半島周辺の海域は日本でも特に低温海域で、解氷が象徴的な風景はこの海域の特徴の一つです。この一帯は海洋生態系と陸上生態系が複合生態系を形成しており、ほかにはなかなか見られない深い相互関係を築いています。 |
● | 海岸から山頂部までの約1,600mの間は人工の整備や設備がなく自然のままの多種多様な植生が見られ、それらを食料とする環境によってヒグマは世界でも類をみない高密度で生息しています。 また、知床は地理的な要因を背景に北方系と南方系の種が混在することによって、ほかの地域とは異なった種の構成、分布が見られます。シマフクロウ、オオワシ、オジロワシなどの国際希少種にとっては貴重な繁殖地となっており、越冬ひいては生息になくてはならない地域となっています。 |
● | 知床の海域は流氷によってもたらされたプランクトンが魚類や海棲ほ乳類、鳥類などの栄養源として需要な役割をもち、また、それらをエサとするヒグマや猛禽類も多く生息するため、海域だけでなく陸上の生態系にも大きく関与しています。 |