Vol.07 : 2021.9

秋よ、こんにちは。
月島で美味しい・楽しい下町遊び

季節は移ろい、すっかり秋。
外はあいにくの雨だけれど、じっとしてなんかいられません。
潮見から電車に飛び乗り、約15分。
下町情緒の残る街・月島で出逢ったのは、
名物のもんじゃ焼きだけではありませんでした。
路地裏の珈琲店に、江戸情緒の残る神社、
漂うように流れていく時間。
気の向くままに散策すれば、忘れていた冒険心が蘇ってくるようです。
さあ、そこの角を右に曲がったら、今度はなにと出逢えるだろう?

01高層ビル群と下町のコントラストを愉しむ『佃小橋』

当てずっぽうに歩いているうち、ふと現れたのは『佃小橋』。
朱塗りの高欄が江戸情緒たっぷりですが、実際に延宝7年(1679年)には現在とほぼ同位置に橋が架けられていたのだとか。江戸の面影を探して橋の下を覗けば、水路に小舟が浮かぶ風景が牧歌的。
高層ビル群とのコントラストも、味わい深いものだなあ。

佃小橋

住所:〒104-0051 東京都中央区佃1-7-1
アクセス:ホテルから電車 約26分
(東京メトロ有楽町線「月島駅」6出口 徒歩5分)

02佃をはじめ、月島・豊海・晴海を
懐に抱く鎮守
『住吉神社』

佃小橋からさらに進んだ先で出会ったのは、佃をはじめとして、湾岸地域一帯の鎮守である「住吉神社」。
由緒を読み解くと、その歴史の発端は、安土桃山時代まで遡るよう。
かの徳川家康は上洛の折、兼ねてより関わりのあった大阪田蓑島(現大阪市西淀川、別名佃)の漁師を従えて江戸にやってきました。彼らは幕府よりこの三角州を下賜されると、築島工事を起こし、地元の名前をとって佃島と名付けたそう。
島が完成すると今度は、家康に同行した際に奉戴していた住吉大神の分神霊を祀るため、この神社を創設したのだとか。
境内には、水盤舎の欄間や水神を祀った末社など、漁師の信仰ともいうべき遺構が残されており、当時の人々の営みが見えてくるよう。こうして鎮守社ならではの素朴な温かみに包まれていると、思わずふと、時が経つのを忘れてしまいそうです。

住吉神社

住所:〒104-0051 東京都中央区佃1-1-14
アクセス:ホテルから電車 約26分
(東京メトロ有楽町線「月島駅」6出口 徒歩5分)

0350以上のもんじゃ焼き屋が
軒を連ねる
『もんじゃストリート』

のんびり参拝を終えたら、そろそろお腹の空く頃。
やっぱりここに来たからには、月島名物のもんじゃ焼きは外せません。
50以上ものもんじゃ焼き屋がずらりと軒を連ねる『もんじゃストリート』は圧巻です。
三番街の入り口で、月島観光の想い出をパチリ。

月島もんじゃストリート

住所:〒104-0052 東京都中央区月島1丁目3−丁目
アクセス:ホテルから電車 約22分
(東京メトロ有楽町線「月島駅」7出口 徒歩1分)

04『まるた』で名物の
あさりもんじゃに舌鼓

数あるもんじゃ焼き屋の中から、今日のランチに選んだのはもんじゃストリートの2番街に店を構える『まるた 2号店』。
明るくウッディな店内は、女性客ひとりでも入りやすいオープンなムード。
こちらのお店の自慢は、定番もんじゃとは一風異なる”海鮮”を使った「帆立あさりネギもんじゃ」¥1,640(税込)。早速オーダーしてみると、想像を上回る絵面にびっくり!アサリと帆立がふんだんに入っていて、ビジュアルからもう、魚介好きにはたまらない一品です。
新感覚グルメのお供には、ノンアルコールの「くわ青汁」¥430(税込)をチョイス。
店員さんの華麗なる手さばきによって、徐々に目の前のもんじゃ焼きが出来上がってきます。鼻孔を満たすのは、潮を感じる海鮮の香り。
小さいへらですくって、まずはひと口、頂きます♪
初めての”海鮮もんじゃ”のお味はどんなものかと思いきや、あさりの風味が口いっぱいに広がる絶品!パイタンスープを使用した出汁の味とも合わさって、舌の上に柔らかな後味を残していきます。
味覚リセットにくわ青汁を啜れば、これぞ、無限にいけちゃう”もんじゃ焼きループ”の出来上がり。
ランチの最後は「バニラアイス黒蜜きなこ添え」¥430(税込)で〆。 アツアツのもんじゃ焼きの後に食べるアイスクリームの美味しさは、言わずもがな。黒蜜きなこの素朴な甘みも手伝って、至福の余韻に包まれるのでした。

まるた 2番街

住所:〒104-0052 東京都中央区月島1丁目22-1 MID TOWER GRAND 110
アクセス:ホテルから電車 約23分
(東京メトロ有楽町線「月島駅」7出口 徒歩2分)

05木のぬくもり溢れる
『虔十(けんじゅう)』で
珈琲ブレイク

月島散策のラストに訪れたのは、路地裏にひっそりと佇む珈琲店『虔十(けんじゅう)』。一見しただけではおよそ見過ごしてしまうような隠れ家的お店ですが、中へ入るとそこには、木の香りが充ちる穏やかな空間が広がっていました。
出迎えてくれたのは、工芸作家でもある店主。
店主が30年以上にわたって切り盛りしてきたこちらのお店では、自身の工芸作品を展示する傍ら、こだわりのブレンド珈琲を提供しています。
桶屋を営むお祖父様の影響で、昔から材木に慣れ親しんできたという店主。
「自分たちの命を支えてくれる”自然”への感謝を込めて、常に作品をつくるようにしています」。その言葉が示す通り、栃や楓の木を使った家具は、まるで今もそこに息づいているかのように有機的。
木の温もりに包まれながら、こだわりの珈琲をひと口。
生きているって、こういうこと。
下町を気の向くままに散策してみたら、人々の織りなす、小さな物語に出会いました。

※営業日及び営業時間は時期によって異なる場合がございます。最新の情報は『虔十』のFacebookページよりご確認ください。

カフェ・クラフト 虔十(けんじゅう)

住所:〒104-0052 東京都中央区月島3-16-5
アクセス:ホテルから電車 約27分
(東京メトロ有楽町線「月島駅」徒歩6分)

Facebook:https://www.facebook.com/cafekenju/
  • 藤松あや

    ほぼ隔月で全国各地の神社と宿を巡る、トラベルライター。念願叶って飼い始めた柴犬と、いっしょに旅する方法を模索中。旅には、高千穂神社の香り守 (杉のアロマエッセンス)と佐藤愛子史の本が欠かせない。

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